スタンド・バイ・ミー:スティーブン・キング

スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)スティーブン・キングは恐怖作家だと思っていたので、なんで青春小説の傑作?であるこの作品の筆者であるのかよく分かっていなかったのですが、初めてちゃんと読んでその理由が分かりました。恐怖と青春はすごく近いものなのですね。青春時代の、広い視点を持てず暗中模索で進んでいく日々は、真っ暗な森の中にいるような恐怖、それにとても近いものなのだと思いました。
道を歩くこと、つまりはこれだけがストーリーの軸だと思いますが、それは全て彼らの人生と同じなのです。目標を目指し、仲間と共に歩き、時には共に恐れ、逃げ、そして喧嘩をして歩くレールの上。決して引く事が出来ない、何よりも重要な勝負、そして仲間との別れ。たった二日間のストーリーはそのまま少年の人生でもあり、オーバーラップし続ける構成はそれを明確なものにしていると思います。
とまー細かい話はどーでも良いとして面白かったです。すげぇすげぇとか一人で盛り上がってました。今頃すみません。今度は「十五少年漂流記」を読もうかと思います。

【お勧め】★★★★☆(どーせみんなもう読んでるんだよね…)