2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(上)(下):村上春樹

海辺のカフカと同じように2つの話が重なるように進んで行く手法が好きなんでしょうか?一緒に記述される事の利点が良くわかりませんが。僕は面白いのですけど、イマイチ主題を読み取る事が出来ませんでした。主人公の彼が自らの世界を獲得するまでの込み入っ…

ゲイルズバーグの春を愛す:ジャック・フィニィ

SFとお伽話は紙一重みたいな所があるので、こういうロマンチックなSFというのは字面から感じる違和感ほどは受け入れにくいものではなくて、どちらかというと優しいワクワク感を感じられる分、得難いものだと思います。この短編集から出てくる望郷、もしくは…

サマー/タイム/トラベラー(2):新城カズマ

うーん。つまらなくは無かったけど、びっくりする程面白かったかというとちょっと違う気がします。これは僕の好みの問題でも有るのですけど、話のプロットがキッチリと繋がっているのが好きなんですね。伏線とかが綺麗に解決されたりとか。だけどこの本では…

fly:Dexie Chicks

僕が訳も無く惹かれてしまう音楽にカントリーがあるのです。そんな訳でDexie Chicksのflyもご購入。homeは結構良くて、沖に李になってました。こっちもそんなに派手な所があるわけじゃ無いけど、落ち着くというか質の良いウキウキ感を感じて結構好きです。良…

夕凪UNION:Dragon Ash

DAの楽曲的嗜好について語ったりすることはあんまり出来ないけど、アップテンポの突き進むようなメロディの曲と、対照的に静かで染みるような曲に分ける事が出来ると思うのです(単に発表曲を2つに分けるのではなくて、作曲する時にそんな方針があるような気…

IN THE PURSUIT OF LEISURE:Suger Ray

今まで細かい事を考えないで聴いてたんですけど、Suger Rayって向こうでは割と馬鹿っぽいポップグループなんですかね?ジャケットに入ってたライナーノーツみたいな物を読むと、どうもそんな感じなんですけど。でも単純明快なメロディと乾いたエレキの音はや…

サマー/タイム/トラベラー(1):新城カズマ

新城カズマと言えば新城十馬で「蓬莱学園の初恋!」な訳です。個人的な話をさせて頂ければ(っていつも個人的な話なんですけど)、アレは面白かった。適度なケレン味と青春の衝動と学園のセンス・オブ・ワンダーが有った。で、今回のはそれに比べると些か判り…

ばらいろポップ:SINGER SONGER

「cocco meets くるり」なアルバムと言う事で割りと期待していたのだけど、最初は「なんだ?こんな感じなのか?」ってゆー感想でした。イメージと違うと言うのじゃなくて、これらのヒトに期待できるような引きの強さがなかった(キャッチーさが無い?とはちょ…

ドラマチック:YUKI

アニメ「ハチミツとクローバー」で使われている曲。最近のYUKIさんのキャラクターは割と唯一無二みたいな所があると思っていて、強さ/優しさ/美しさがすごく高いレベルで調和していると言うか、可愛いし綺麗だしカッコイイなんて、ちょっとありえない魅力に…

M-3000Uのファームウェアv1.9リリース

ちょっと遅くなりましたけど、ファームv1.9がリリースされています。リリース日は7月6日です。発売から一年近く経ってもファームをちゃんとアップデートし続ける姿勢は素晴らしいと思います。勿論、兄弟機種との絡みがあるからと言う理由もあるのでしょうけ…

ワルツ:スネオヘアー

最近気に言っている「ハチミツとクローバー」に絡んでご購入。清潔感があってしかも疾走するようなリズムが気持ちよいです。あと歌詞が素敵です。優しくて少し寂しいような感じ。踊るように僕らは生きていくのです、みたいなね。人が独りで生きていくのでは…

風の道 雲の旅:椎名誠

椎名誠のいつも通りの日々。だけど彼にとってのいつも通りは、僕にとっての非日常であって、どうしたって憧れてしまう素敵な風景と優しい人々との交流が本の体裁をとっているのです。旅の写真をメインに、幾つかのエッセイで構成されている本書は、元は文庫…

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ:滝本竜彦

「幸せな時は不思議な力に守られているとも気付かずに」なんて言葉もありますが、実際に後から考えてみれば、幸せはホンの一瞬にしか感じられず、結局最後には何も残らないし、誰も僕の幸せなんか守ってくれないのだ、なんて感じてしまう時もあると思うので…

NHKにようこそ!:滝本竜彦

引きこもり男とそうでない女の子、だけど二人とも救いが無い所は一致している、そんな話です。文体は軽妙でプロットも良く出来てて、読み手の気持ち良い所をツツいてくれる、そんな訳でとても面白い話ではありました。同時に、幾つか考えさせられてしまう事…

ベルリン飛行指令:佐々木譲

太平洋戦争の開戦直前、日本を取り囲む状況が緊張の一途を進んでいた頃、二機の零戦がベルリンを目指し、空へ飛び立った…。 ノンフィクションの様に書かれたフィクションだとは思いますが、その辺はこの本の面白さに関係ないです。これは空を失いつつある騎…