男どき女どき:向田邦子

僕の中で、向田邦子さんはエッセイの印象が強いのですが、男女の機微に触れるような静かでもの悲しい小説も多いのですね。この本はそういった掌編小説と、各誌に発表されたエッセイを合わせたものになっています。向田邦子さんの死去によってそれぞれを一冊として纏めることが出来なかった事情によるものと思いますが、これはこれで寂しいです。
で、僕の気に入ったのは「三角波」です。女性の虚勢とか弱さとか、男の繋がりとかがドゴドゴした感じで良い。伝わりにくいなぁ。
【お勧め】★★★☆☆(僕にはちょっと重いかな…)