ヤバい経済学:スティーブン・D・レヴィット/スティーブン・J・ダブナー

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する山形浩生も褒めていたので読んでみました。ちょっと冗長だったり、興味が持てない部分(子どもの名前のくだりとか)もありましたけど、概ね面白かったです。道徳的に反している事実であっても、積み重ねが事実を表しているのであれば、それを受け入れる正直さを持ちたいものだな、と思いました。
「環境危機をあおってはいけない」もそうでしたけど自分達の心地よい結論を信じたいばかりに、いつの間にか事実を暴く立場の人間が積極的に嘘に加担してしまう(勿論、意識しての事でないとしても)なんて事はどこにでもあるし、自分だって誠実に行動なんて出来ていない訳です。でもそういう事があると知っているのと知らないのでは大違いですし、ファインマンが誠実であれと言った、その言葉は決して科学に向けてしか通用しない言葉ではないはずです。
【お勧め】★★★☆☆(所々退屈だったのでやや辛め)