海浜棒球始末記:椎名誠

海浜棒球始末記 (文春文庫)僕の主食である所の椎名誠の文庫。まだ出たばっかり。要所要所で名前はあがるものの、その全貌は判らなかった「ウ・リーグ」についてバッチリ書かれています。わかりやすく言えば漁網の浮き玉とそのへんに転がってた気の棒で三角ベースをやったよ、と言う事なんだけど、それだけで終わらないのが椎名誠っぽい。気がついたら全国各所でチームが結成されて、群雄割拠でごちゃごちゃと美味い名産に宴会に温泉に、と実に楽しそうです。そもそもが何のルールも無いゲームを自分達でルール決めて、道具(主役の浮き玉は南の島の沿岸でしか手に入れにくい)を集めて、一つのムーブメントと呼べるまでにしていく(とゆーか勝手になっていく)、その過程もとても面白い。読みながら布団の上で何回声を出して笑った事か。久しぶりにバットが持ちたくなったなぁ。
【お薦め】★★★★☆(たぶん、誰が読んでも面白い)