雨天炎天:村上春樹

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)ギリシャの果てにあるような修道院の島をひたすら歩く話と、トルコをひたすら移動する話の二本立ての旅エッセイ(?)です。椎名誠のように感情的な起伏が多い訳ではなく、淡々と話は進んで行きます。裏表紙には「タフでハードな冒険の旅は続く!」と中々勇ましい文章が書いてありますけど(これって編集者が考えるの?良いのこれで?)、ちょっと内容とは乖離しているような…。
でも派手じゃないからツマラナイ、と僕は言いたい訳では無くて、これはこれで面白いのです。椎名誠には椎名誠の、村上春樹には村上春樹旅行記があって、それぞれの味わいがあるのです。味わいとか言うとなんだか偉そうでイヤですけど。
所でこの時のギリシャ訪問が「スプトーニクの恋人」の最後の方で描写される場所の元ネタになったのでしょうか?どうなのかな。
【お勧め】★★☆☆☆(2.5点。ちょっと単調に読める部分もあるので)