僕は八路軍の少年兵だった:山口盈文

僕は八路軍の少年兵だった―中国人民解放軍での十年間 (光人社NF文庫)太平洋戦争が終わった時、満蒙開拓青少年義勇兵だった作者は、死にものぐるいで祖国を目指すが、思わぬ事から八路軍の兵士となっていた。終戦後の満州の話と言えば、混乱の極みに有った祖国引き揚げか、ソ連強制収容所か、と言った所でしたけど、ちょっと視点の違う話です。本書は終戦直後の話であってもあまり悲壮感は無く、どちらかと言うと楽天的な投げやり感が強いです。そう言う意味では割と万人にお勧めできるような気もしますが、ちょっと他の面でアクが強すぎますかね。普通の戦記物に飽きた人だとか、当時の中国人(特に共産党側の人)の肌感覚をちょっと知りたい、なんて意味では良いかも。
【お勧め】★★★★☆(これは結構面白かったよ)