地下鉄に乗って:浅田次郎

地下鉄に乗って (講談社文庫)浅田次郎が読みたくなって読んでみたんですが、これはかなり初期の本だったのですね。んー。ファンタジックな仕掛けに軸に、人物の感情を丁寧に描いて行く書き方はさすがだなぁ、と思うのです。しかしファンタジーとしての仕組みがちょっと都合良く使われていると言うか、ファンダジーの世界には世界なりのルールが見えてきて欲しいのですが、それが無いように思いました。それと単純に登場人物(特に父親)に感情移入出来なかった、と言うのもあります。僕が読み解けなかっただけかも知れないですが、父親の気質の変遷について行けない感じがありました。
【お勧め】★☆☆☆☆(映画は面白いのかなぁ…)