アメンボ号の冒険:椎名誠

アメンボ号の冒険 (講談社文庫)僕も少年時代は親戚の家の周りに残った田んぼや小川で好き放題遊び回っていましたから、こう言う少年らしいわくわく感には素直に感化されてしまいます。度々椎名誠の筆で語られてきた幸せな少年時代がまるで目の前に蘇ったように生き生きと描かれています。少年は小さく、世界は彼らを容易に包み込める程大きく、全てが新鮮で可能性を信じるまでもなく意識が広がって行った少年時代。ちょっと言い方が大げさですが、あの頃の気分の高揚はまさにそう言った「世界が広がって行く期待感」だったと思います。
【お勧め】★★★☆☆(3.8点、なかなかイカすぜ)