2006-12-24から1日間の記事一覧

シドニー!:村上春樹

エッセイの様な見聞録の様な、シドニーオリンピックを村上春樹が見て回った滞在記です。オリンピックは国家的祭典なので、細かい部分で言えば鼻につく所も有るけど、それ別にすれば、オ−ストラリア的大らかさのある競技や人々は十分に面白いと思えました。 …

地球の裏のマヨネーズ:椎名誠

新宿赤マントシリーズです。と言えば通じる人にはこれで話は終わってしまうのですけど、椎名誠が「地球の裏」と言えばやっぱりパタゴニアのプンタアレナスな訳で、久しぶりにそこを訪れた話が表題作になっています。この10年でプンタアレナスは大分変わっ…

ダンス・ダンス・ダンス(上)(下):村上春樹

羊をめぐる冒険の続きの話です。美しい耳をもった彼女を捜す為、僕は再び旅にでます。ですが相変わらず話は観念的で、時に都合良くて、時に理不尽で、まるで人生のようですね。沢山の殺人に出会って、沢山の場所を巡って、最終的に安心できる手近な場所(物…

日出る国の工場:村上春樹

僕は村上春樹の小説よりはエッセイの方が好きだし、工場見学も好きなのでこの本はたまりません。しかも工場が人体模型製造に工業的農場にカツラです。うーん、唸らざるを得ない。 とは言え、手放しで褒められる事ばかりと言う訳でもなく、説明に文章の殆どが…

羊をめぐる冒険(上)(下):村上春樹

これはいったい何の話なのだ?と言うのは村上春樹を読むといつも思いますけど、つまり鼠と自分は表裏一体の存在で、そうである自分と、そうでありたかった自分=鼠を、自分が心の中に見付け、清算すると言う青年の旅立ちの話なんでしょうか?ただの小説とし…

秘密のミャンマー:椎名誠

ビルマの竪琴を読んだ後に手にした椎名誠の本です。あれから半世紀以上の時代がたっても、ミャンマーはミャンマーであり続けると言うか、敬遠な仏教徒の国は静かに日々を過ごしているのですね(もちろん、軍事政権のせいで色々とキナ臭い所はあるのでしょう…

マルタの碑:秋月達郎

時は第一次世界大戦。地中海で連合軍輸送船を護衛する艦隊。それは日英同盟に従い日本から派遣された、日本海軍の駆逐艦や巡洋艦だったのです。歴史の教科書では触れられない遠き地での活躍を、この本では若き日の山口多聞を通して描かれています。この本は…