秘めたる空戦―三式戦「飛燕」の死闘:松本 良男, 幾瀬 勝彬

太平洋戦争中、南洋の空で三式戦闘機「飛燕」を駆って、幾度の戦いを潜り抜けてきた筆者による空戦記です。この本は「戦闘機「飛燕」技術開発の戦い」か何かの中で引用されていて見つけたのですが(ちょっとうろ覚え)、その筋方面では割と有名な本だったよ…

空軍大戦略

最近、軍隊づいている事もあって、やはりココは空軍大戦略ぐらい観なきゃダメでしょう、とゆーことで購入。なんか2000円しなかった気がする。安い安い。 舞台は第二次世界大戦のイギリス、ヨーロッパ大陸を席巻したドイツ軍がイギリスへ迫る!迎え撃つはイギ…

今晩に向けたモデル作り

こんにちは。今晩orz鯖で車でまったり走るイベントがあるのでイベント向け車を作ってみました。 そもそも車を作った経験が殆ど無いので、難しい難しい。レシプロ機より全然難しいですね。なんとゆーか、動くものは作れるけど、その後の微調整がすごく大変。 …

なんと久しぶりなことでしょう。

こんばんわ。一年ぶりになりますね。お元気でしたか?僕は元気です。 良い勢いで放置っぷりだった当サイトですが、この間僕だってボンヤリとすごしていた訳では有りません。ずっとRigidchipsとゆーフリーゲームをしていました。ええ、遊んでました。 このゲ…

加護ちゃんのこと

あんまりといえばあんまりであるし、ファンの立場から見たらほぼ最悪(希望を持たせた所で絶望)なのだけど。んー。リトマス試験紙的な出来事と言うか。 ファンとしてはがっかり。もしくは無念。もう一度(遠くからでも)ステージの上で歌い踊る加護ちゃんだ…

弱小国の戦い:飯山幸伸

第一次世界大戦〜第二次世界大戦のヨーロッパの歴史を通して、ベルギーや東欧諸国がどうやって激動の時代を生き抜いて来たか?を書いた本です。とりあえず目についたのは、素材は面白い割に文章の書き方がちょっとおかしいと言うか、推敲が明らかに足りてな…

うずまき猫のみつけかた:村上春樹

うずまき鳥が好きだったので、名前に釣られ初めて買った村上春樹のエッセイ本(この感想文は読んだ順に紹介している訳では無いのです)。外国暮らしとマラソンを軸に村上春樹の本音に近い部分を読める本だと思います。 この本を読んでいると欧米に置ける本当…

瀬島龍三−参謀の昭和史:保坂正康

戦中は陸軍参謀として、戦後は商社の防衛商戦のリーダーそして政府の助言者として日本と言う国に少なからず影響を与えた、瀬島龍三と言う男を(公平な視点で)描いた本です。とは言え、事実を明らかにして行く中で、やや批判的な文章になっています。と言う…

パン屋再襲撃:村上春樹

パン屋再襲撃を始めとした短編集です。確か国語の教科書だか何かでパン屋再襲撃を読んだ事があって、懐かしい気持ちで購入。表題作以外にも例の双子の話だとか、ねじまき鳥の元ネタ?みたいな話があって、好きな人はにやりと出来る感じです。 この本の中で一…

一週間程度前の事

正直に書けば嬉しい。遠くから眺める程度の距離になったとしても、後味の悪い幕切れのようにさえ見えていたのだから。とは言え、積極的に戻ってくるべきで、それが全てだとも言えない。悪い事は悪い事だし、単純に罰を与えてそれで手打ちになるべきなのか。…

マルドゥック・ヴェロシティ:冲方丁

マルドゥック・スクランブルに続く、ハードなSFです。今、日本人の手によるSFとしては最高なんじゃないの?見たいな気もしますが、SFの重要な「センス・オブ・ワンダー」はちょっと弱いかな(取り立てて目新しいギミックも無く、ハードボイルドなジョジョと…

虞美人草:夏目漱石

さすが100年前の本だけ有って、読みにくい事甚だしいです。登場人物もみんな似たようで見分けがつきにくいし、そもそも中に出てくる言葉も良く理解出来なかったり(巻末の辞典が無かったら読めなかったと思う)。でもそれらを乗り越えて読むと、これは青春群…

昭和戦後史の死角:保坂正康

保坂正康による現在と昭和史を結んだエッセイと言って良いでしょうか。エッセイと言うには重みと実感がありますが、それほど深くはない、幾つかの読み物をまとめた本です。特に心に残ったのは「特攻作戦に反対した海軍軍人」と言う項です。次第に敗戦の色が…

天皇が十九人いた:保坂正康

戦後の混乱期に起きた、今ではちょっと考えられない様な事件(自称天皇の出現)や、戦争に強い因縁を感じさせる何人かの人間を取材し、戦争と日本人を考えてみよう、と言った本です。本は幾つかの話が独立して収められていますので、実際には軽く読める(だ…

草の海:椎名誠

[rakuten:book:10522807:image] 椎名誠がモンゴル奥地を旅した記録です。本の背表紙には「白い馬」の原作だと書いてあるんですが、ちょっと良く解りません。本には写真が沢山収められていて、美しい空や躍動感に満ちた人や馬の活動を見る事が出来ます。モン…

栗林忠道:柘植久慶

最近、映画にもなりましたし(硫黄島からの手紙)、沖縄戦の話は知ってても硫黄島の話は良く知らなかったので、読んでみました。 この本自体、事実に沿った小説の体裁を取っていますし、一部将校への反発心が露骨に現れているので、史実を知りたいと言う観点…

遠い太鼓:村上春樹

村上春樹がヨーロッパで暮らしていた期間の日記をまとめた本です。エッセイの原型の様な、小説を書く際に切り落とした感情が散らばっている様な、悪く言えば目標の無い、良く言えばそれだけ彼の実感に誓い文章が散らばっています。 旅行の記録と違って、これ…

日曜日の夕刊:重松清

日常になじむ、家族の話を集めた本です。重松清の本はこう言った普通の人々の心情をドロドロしすぎない程度に描き出すのがとても上手いと思います。誰もが少年時代や、大人になってから感じる普遍的な感情を、ほんの少しだけ鮮やかに色付けして、再体験させ…

シドニー!:村上春樹

エッセイの様な見聞録の様な、シドニーオリンピックを村上春樹が見て回った滞在記です。オリンピックは国家的祭典なので、細かい部分で言えば鼻につく所も有るけど、それ別にすれば、オ−ストラリア的大らかさのある競技や人々は十分に面白いと思えました。 …

地球の裏のマヨネーズ:椎名誠

新宿赤マントシリーズです。と言えば通じる人にはこれで話は終わってしまうのですけど、椎名誠が「地球の裏」と言えばやっぱりパタゴニアのプンタアレナスな訳で、久しぶりにそこを訪れた話が表題作になっています。この10年でプンタアレナスは大分変わっ…

ダンス・ダンス・ダンス(上)(下):村上春樹

羊をめぐる冒険の続きの話です。美しい耳をもった彼女を捜す為、僕は再び旅にでます。ですが相変わらず話は観念的で、時に都合良くて、時に理不尽で、まるで人生のようですね。沢山の殺人に出会って、沢山の場所を巡って、最終的に安心できる手近な場所(物…

日出る国の工場:村上春樹

僕は村上春樹の小説よりはエッセイの方が好きだし、工場見学も好きなのでこの本はたまりません。しかも工場が人体模型製造に工業的農場にカツラです。うーん、唸らざるを得ない。 とは言え、手放しで褒められる事ばかりと言う訳でもなく、説明に文章の殆どが…

羊をめぐる冒険(上)(下):村上春樹

これはいったい何の話なのだ?と言うのは村上春樹を読むといつも思いますけど、つまり鼠と自分は表裏一体の存在で、そうである自分と、そうでありたかった自分=鼠を、自分が心の中に見付け、清算すると言う青年の旅立ちの話なんでしょうか?ただの小説とし…

秘密のミャンマー:椎名誠

ビルマの竪琴を読んだ後に手にした椎名誠の本です。あれから半世紀以上の時代がたっても、ミャンマーはミャンマーであり続けると言うか、敬遠な仏教徒の国は静かに日々を過ごしているのですね(もちろん、軍事政権のせいで色々とキナ臭い所はあるのでしょう…

マルタの碑:秋月達郎

時は第一次世界大戦。地中海で連合軍輸送船を護衛する艦隊。それは日英同盟に従い日本から派遣された、日本海軍の駆逐艦や巡洋艦だったのです。歴史の教科書では触れられない遠き地での活躍を、この本では若き日の山口多聞を通して描かれています。この本は…

地下鉄に乗って:浅田次郎

浅田次郎が読みたくなって読んでみたんですが、これはかなり初期の本だったのですね。んー。ファンタジックな仕掛けに軸に、人物の感情を丁寧に描いて行く書き方はさすがだなぁ、と思うのです。しかしファンタジーとしての仕組みがちょっと都合良く使われて…

約束された場所で underground2:村上春樹

地下鉄サリン被害者のインタビュー集「アンダーグラウンド」の続編です。今回は元オウム信者の方に教団に携わった人間として、インタビューしています。今回は地下鉄サリン事件に関する記述はあまり無く(元々、事件に関わった人間が教団のごく一部に限られ…

アンダーグラウンド:村上春樹

僕は村上春樹の活動の全てを知っている訳ではないのですが、割と珍しい地下鉄サリン被害者のインタビュー集です。それも扇情的なマスコミ視点を極力排し、淡々と進む日常から事件に巻き込まれた(と言っても当時は本人にその意識は無い事が多かった)人々の…

本当の戦争の話をしよう:ティム・オブライエン(訳:村上春樹)

これは戦争小説の形を借りた青春小説、またはシニカルな近代民話です。この本の中で自分が感じた事を大げさに表現する兵士の話があり、これは非常に共感したと言うか、勿論嘘のように事実を歪める事は褒められた事ではないです。しかし、人間が言葉を使用し…

アメンボ号の冒険:椎名誠

僕も少年時代は親戚の家の周りに残った田んぼや小川で好き放題遊び回っていましたから、こう言う少年らしいわくわく感には素直に感化されてしまいます。度々椎名誠の筆で語られてきた幸せな少年時代がまるで目の前に蘇ったように生き生きと描かれています。…