2005-01-01から1年間の記事一覧

ベルリン飛行指令:佐々木譲

太平洋戦争の開戦直前、日本を取り囲む状況が緊張の一途を進んでいた頃、二機の零戦がベルリンを目指し、空へ飛び立った…。 ノンフィクションの様に書かれたフィクションだとは思いますが、その辺はこの本の面白さに関係ないです。これは空を失いつつある騎…

コミックバトン

うっかりしてたら2本もバトンを後頭部に投げつけられたので(被害者意識)、コミックバトンに回答します。最近は漫画野郎ではないので、古めの話が多いです。 本棚に入ってる漫画単行本の冊数 のだめ全巻とハチクロ全巻、あと陽気婢が数冊。 今面白い漫画 『ハ…

火星のメッセージ

2061年7月3日、僕にとって28回目の夏は何事も無く始まり、僕はアイを連れて高原に来ていた。久しぶりの遠出なので、ガレージからガソリン・カーを引っ張り出してきた。僕はテレ・カーも好きだけど、やっぱりガソリンを噴出す車の方が好きだ。アイは"ガソリン…

Reading Batonを頂きました。

坂井さん(id:hotcake)から本に関するバトンを頂いてしまった。まさかこんな辺境のサイトに飛んでくるとは!とビックリしてしまいましたが、本の事であればそりゃもーありがたく書きます。坂井さんお元気ですか?僕は元気です。いつも坂井さんのサイトで、例…

SONGS FOR SILVERMAN:BEN FOLDS

最初に良い!と思った人達がアルバムを重ねる毎に(自分の好みとは違う方向に)変わっていってしまうのは、割と切ない話なのですけど、SONGS FOR SILVERMANは「こ、こ、これだぁ!」ってゆー全面勝訴!みたいな素晴らしいアルバムになっていて嬉しかったです。…

恐るべき旅路:松浦晋也

技術実験機であり火星探査機であったPLANET-Bこと「のぞみ」の開発にいたる背景から、その出発、苦難の旅と挫折に至るまでを原因まで詳細に記したドキュメンタリー。僕は余り日記とかに書きませんけど、宇宙の話が好きでして、「のぞみ」についてもニュース…

Musical Batonだそうです。

マサヤさんからありがたく御指名が入りましたので、答えてみます。 コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量 僕はPCじゃなくて外付けHDDケース型プレイヤーに色々突っ込んで聴いているので、それの「Music」フォルダのサイズになりますが、10.6GBでした。…

タナカヒロシのすべて

僕は小市民なものですから、映画やら本やらにはなんらかのメッセージを見つけたくて仕方なかったりするのです。メッセージが無いならば無いならで、映像だとかプロットとかに価値を見出すのですけど、この映画の場合はそれが見付からない、だけど面白い。な…

Sugar Ray:Sugar Ray

あんまり深いこと考えなくても良い音楽とゆーのは好きです。だからSugar Rayは好きです。その背景とか元ネタとか、そう言った事はそれで楽しいのだけど、もっと気楽に聴いても良い事だってあると思うのです。アルバム「Sugar Ray」はなんか聴いた事があるよ…

LOVE ALBUM:サニーデイ・サービス

なんで今頃?とゆー疑問は何処かへ投げ捨てて頂きたいのです。僕は小沢健二とDA程度しか本格的に聴かない青春時代を送ってきたので、今頃知ったって良いじゃない(超言い訳)。で、「LOVE ALBUM」です。このINTROを聴いたらもー駄目です。メロメロになってしま…

Crash The Window:Dragon Ash

僕は誰に何といわれようとDragon Ashが好きなのです。それは自分の内側から溢れる衝動を抑えられないのに似ていると思います。今回の「Crash The Window」の音楽、メロディやリズムはそれを強く感じさせます。Dragon Ashの音楽はとても衝動的だと僕は感じて…

白夜行:東野圭吾

二人の男女と、それをめぐる救い様の無い、酷く暗くて悲しい因果の話。これは謎はありますけど、ミステリーなんでしょうか?それとも二人の男女の憂鬱なラブストーリー?亮司は作中で日の当たる場所を歩きたいと語りました。だけど彼の願いは叶えられません…

海辺のカフカ(上)(下):村上春樹

村上春樹と言うのは、大人向けお伽話を専門にしている、とゆー理解で良いのでしょうか?面白いのだけど、現実感と言う意味では破綻している話でした。「ねじまき鳥」とこれしか僕は読んでいないのですが、肌触りの良く似た作品だと思います。見えない何かと…

女の人差し指:向田邦子

向田邦子さんが最後に書かれた作品がこの本に収録されています。「クラシック」と題されたその作品は、旅行先で聞いたクラシック音楽、父親との思い出、現在の身近な風景、それらの話題を流れるように触れている、非常に向田邦子さんらしいエッセイでした。…

長い夢:YUKI

AUの携帯(W31Sかな?)のCMソングでも有った曲。堅めでリズミカルな曲調と気持ち良いほど強くて優しい歌詞。「最近の私の音楽はこうだ!」みたいな非常にYUKIさんらしい、YUKIさんでこそ歌える曲です。彼女のどこまでも震わせながら伸びるような声を聴いてい…

眠る盃:向田邦子

向田邦子さんご本人の魅力について、その悪戯っ子みたいな茶目っ気があると思います。文章を重ねてきた知性と、少女のように何でも可笑しがる親しみやすい性格。「眠る盃」は、向田邦子さんのそう言った側面が良く現れている本だと思いました。これは様々な…

ねじまき鳥クロニクル1部〜3部:村上春樹

村上春樹は実質、これが始めて読む本なので、どのような読書スタイルが正しいのか判らないのですけど、感想から言えば勿論、面白かった。だけど、酷くねじくれてて何も正しい事を言わないし、伝えようとしない文章に見えるなぁ、なんて感じもします。それは…

空を駆けるジェーン:アーシュラ・K・グウィン

翼の生えた猫の冒険劇。翻訳は村上春樹です。所謂、大人向け絵本の類になるのかな?ちょっとこれから何かを読み取れ、と言うのは大人には難しいような気がしますけど…。「猫」と「翼」は「自由」で繋がりますよね。と、言うことはこれは自由に対する物語なの…

ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス:上遠野浩平

最近、マンネリ化が激しいブギーポップの話ですけど、ちょっとこれは手癖感が強いです。物語が断片的なのは本当の世界へのリアリズムなのかも知れないですけど、それが物語をつまらなくしていたら本末転倒だと思います。織機さんは相変わらず病的なぐらい健…

矢口さんがモーニング娘。を脱退される件について

モーヲタのみんなからは「まりっぺ」と呼ばれている矢口真里さんが、今日付けでモーニング娘。を脱退することが決まりました。理由は明日発売の写真週刊誌に、彼氏(小栗旬さん)と一緒に居る所が掲載される、からだそうです。 http://www.helloproject.com/ne…

たんぽぽ娘 海外ロマンチックSF傑作選2

「SFは現代のお伽話だ」という言い方があります(多分)。お伽噺に出てくる魔法もSFの超技術も、ストーリーを破綻なくドライブする道具であることは変わらない、とかそんな感じの話ですね。なので、お伽話に恋愛が良く似合うように、SFにも恋愛は良く似合うの…

スカイ・クロラ:森 博嗣

自分と世界の関係が希薄だと感じるのは、誰だって若い頃にあって(いつまでたってもそうだと思う人も居るだろうけど)、それは世の中の大きさを把握できる割には、自分の力が世の中に影響を与えていると感じられなくなった、やや不幸な時代のせいなのだろうと…

となり町戦争:三崎亜記

日常の生活に行政の施策の一環として、戦争が始まった話。確かにそれっぽい変化は会ったけど、僕はそれにリアルを感じられず…という感じです。昔、パトレイバー2(劇場版)の中で「戦争はいつだってリアルなんかじゃない」と言う意味の事を登場人物が語ってい…

突然ですが、MR2に関して語りたい訳ですよ。

先日、久しぶりに初代のMR2を見ました。水色にオールペンされた、見るからに「ジムカーナやってます!」みたいな車両でしたが、それもまた高感度高し。 そこで今日はMR2について語ります。長いぜー。 MR2について MR2とは、トヨタが発売したMR方式の2シータ…

夜中の薔薇:向田邦子

向田さんがお亡くなりになってから、生前に書いていた幾つかのエッセイを集めて発表された本、かな?ちょっとした旅行記みたいなものが入っていて、それが読み応えがあって面白かったです。あと、料理について語っている話も。「ホント、大した事無いのよ」…

リアル226(藤本美貴写真集):藤本美貴

モーニング娘。6期メンバーのミキティこと藤本美貴さんの写真集。僕はもともとあんまり興味のある人では無かったのだけど、娘。に入ってから段々と興味を持つようになって、今回めでたくご購入。いやー可愛いわー。おでこ出してる写真が好きだなー。アイドル…

joy:YUKI

女性らしい、しなやかな強さに溢れたアルバムだと思います。少しエロティックな歌詞も、肩の力がほど良く抜けた声も、男性を認めつつも「自分が必要とされている事になんら疑いが無い」女性ならではなんじゃないかな?と。僕は「ティンカーベル」が好きです…

祝!!SimplyMEPIS 3.3正式リリース!!

SimplyMEPIS 3.3が正式にリリースされました!まずはおめでとうございます。そしてMEPISのリリースに関わった全ての人(特にWarren)に感謝を!とゆー事でリリース文を大体の文意で翻訳してみました。練習、練習。 原文:SimplyMEPIS 3.3 is Here! 2005年2月25…

さまよう刃:東野圭吾

「愛する娘を殺された父親が犯人に復讐する」。ストーリーは決して難しいものでは有りませんし、これはミステリの範疇には入らない物語だと思っています。主題は余りに重く、余りに救いが有りませんし、さしたるどんでん返しもありません。だけどこの構成は…

飛ぶ男、噛む女:椎名誠

「飛ぶ男、噛む女」は私小説的な体裁を取っていますが、実際には日常の先にある少し怖い空気と男女の機微を「裏椎名誠流」に纏めた六編の短編小説集です。椎名誠は元々、あんまり性に関する話題は出してこないのですが、この本では結構自然に出てきます。た…